脂肪豊胸Treatment

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脂肪豊胸について

脂肪豊胸について

デメリットをお話する前に簡単に脂肪豊胸を説明します。図1Aは脂肪豊胸前の乳房断面を示します。図4には脂肪豊胸後の乳腺とその周囲組織を示します。脂肪豊胸では注入した脂肪の80%くらい残るといわれていますが、実際には30%くらいしか残りません。脂肪豊胸後には図4に示したように乳腺組織の体積は増えません。移植で脂肪組織は増加しますが、一部がしこり(オイルシスト)になります。クーパー靭帯も細く伸びてしましまう可能性があります。脂肪豊胸をお受けになるときに主治医としてはデメリットをしつこく被施術者(お客様)に申し上げることには消極的になります。ここではお客様からよく聞かれるデメリットについてお教えして、慎重に豊胸手術の選択をしていただきたいと思います。

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もっとも大事なことは以下のデメリットが手術同意書に書いてあるかということです。実際に聞かれる疑問についてお話しします。

脂肪豊胸のデメリットについて

9つぐらいデメリットがあります。

  • ① ブラジャーサイズがA、AA、AAAの方ではほぼ脂肪豊胸では成功しない
  • ② 成功しても脂肪豊胸では脂肪豊胸後にのこる脂肪の量はいれた量の30%くらいになってしまうことが多い
  • ③ うまくいった場合でも1回の治療で0.5カップから1.5カップしか大きくできない
  • ④ 豊胸がうまくいかなくても返金や保証をしないクリニックが多い
  • ⑤ 授乳で豊胸した乳房がしぼんでしまう
  • ⑥ 乳房の左右差を改善できない
  • ⑦ 豊胸後によく触ると乳房にしこりができることがある
  • ⑧ 脂肪吸引箇所がデコボコになる可能性がある
  • ⑨ 注入した脂肪が壊死して石灰化をおこし、外から硬く触れたり、大きなしこりになったりして容易に外部から触れたり、痛みが出たりすることがある

脂肪豊胸についてのQ&A

  • Q

    入れた脂肪は全部残るんじゃないんですか?

    A

    注入された脂肪は脂肪豊胸の上手なクリニックの技術水準で、半年から1年でいれた量の30%まで減ってしまいます(下図)。これはうまくいっての話です。

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    その結果、豊胸効果がなくなってしまった、いいかえれば、元の胸に戻ったという他院の例も経験しています。

  • Q

    どうして残る脂肪の量が6か月で30%くらいになってしまうんですか?

    A

    いろいろ理由があります。お酒を飲む方、煙草を吸う方では残る脂肪の量は少なくなってしまいます。

    また、胸の皮膚に余裕がないと入れた脂肪を押し出してしまいます。ブラジャーサイズがA、AA、AAAの方では脂肪豊胸はまず成功しないと考えられたほうがいいと思います。
    最近、BRAVA(ブラバ)という装置が日本でも導入されていたのですが、製造中止になりました。これは吸引により胸に陰圧をかける装置で、かけられた陰圧により胸の乳腺を覆う皮膚を伸ばし、皮膚に余裕をつくろうというものです。豊胸術希望者で胸の皮膚に余裕がない人が豊胸前に胸にこの装置を装着して陰圧をかけます。陰圧をかける事によって皮膚を伸ばして豊胸術の結果を良くするためのものです。しかし、少なくとも2週間、毎日8時間行わないといけない、陰圧による引っ張り感、痛みなどの不快感がある、吸引をかけられた場所に色素沈着をおこすことがあるなどがデメリットです。色素沈着がなかなか消えないこともあります。残念なことにこの装置は生産中止になり入手できなくなりました。

  • Q

    本当に授乳で脂肪豊胸で大きくなった胸は萎んでしまうのですか?

    A

    脂肪で大きくなった胸は授乳でしぼんでしまうということです。授乳後にしぼんでしこりがわかるようになってしまった例を経験しています。

  • Q

    授乳で萎んでしまったお乳は何とか元に戻らないですか?

    A

    脂肪豊胸を繰り返してもいいのですが、最近、経験した例ではこの訴えの方に脂肪再生豊胸を紹介しました。その方は脂肪再生豊胸を受けられこの訴えがなくなった例がありました。

  • Q

    しこりってなんですか?癌ですか?

    A

    ここでしこりと呼んでいますが、正式にはオイルシスト(oil cyst)です。注入した脂肪細胞が球形を形成して生存しています。球体の中は空洞になっていますが、石灰化を伴うことがあります。癌ではないので放置しても害はないのですが、外からさわってしこりとしてわかるので、脂肪豊胸の質が低下します。

  • Q

    またわからない言葉が出てきました。石灰化って何ですか?

    A

    石灰化とは注入した脂肪細胞が死ぬと脂肪の残骸が残ります。これに組織中のカルシウムが結合してしまいます。これを石灰化と呼びます。

  • Q

    石灰化がおこると何か都合が悪いのですか?

    A

    外から硬い石灰化部分を触ることができます。しこりと同じで、脂肪豊胸術の質を下げます。レントゲン検査で白く映ります。CT検査の妨げになります。また、癌検査の時に検査が煩雑になります。

  • Q

    しこりができたらどうしたらいいんですか?

    A

    しこりができたら乳房を切開して取り出すか、しこりの中には液が溜まっているので注射器で抜く方法があります。最近脂肪再生豊胸を行い、脂肪再生豊胸で乳房の脂肪が増え、しこりが外からわからなくなった例があります。

  • Q

    石灰化した脂肪組織はどう治療するんですか?

    A

    しこりと同様に乳房を切開して取り出すしかなかったのですが、脂肪再生豊胸を紹介して、脂肪再生豊胸で乳房の脂肪を増やして外から触らなくなった例があります。

  • Q

    先生は脂肪豊胸で左右差を改善できないと言われましたが、注入する脂肪の量を加減すれば乳房の左右差を改善できるんじゃないですか?

    A

    たしかにそういうことはできますが、1回の注射で100%左右差を改善することはできない場合が多いと思います。胸の形、胸郭の形により、胸の谷間を作りにくいこともあります。注入した脂肪細胞がすべて生着すればいいのですが、生着率は30%で、よくて50%ですから、左右差の完全な改善はかなり困難だと思います。

  • Q

    いま、胸はAAカップなので、脂肪豊胸でCカップにしたいのですが、1回の脂肪豊胸で可能でしょうか?

    A

    1回の脂肪豊胸で0.5カップから1.5カップしか大きくできないのでBカップにしかならないでしょう。どうしても1回の脂肪豊胸で大きくしたい方にはお気の毒ですが、シリコン豊胸をお勧めします。

  • Q

    脂肪豊胸を考えているんですが、姉が脂肪豊胸を受けたのですが、太ももの脂肪吸引箇所がデコボコになってしまいました。こんなことはよくあることだと先生に言われた様ですが、そんなによくあることですか?

    A

    そんなによくあることではありません。脂肪豊胸はたしかに自分の脂肪を使うので良いイメージがあるのですが、その脂肪は腹部や大腿から取ってくるので、脂肪採取部位が凸凹になる危険性があります。

以上、脂肪豊胸のデメリットを簡単にお話ししましたが、さらに疑問がある場合はお答えしますのでお問い合わせください。